【1時限目】第1章 PLCとは何か?機械設備への適合 

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はじめまして、シーケンス制御塾を運営していますLDニックと申します

今回、1時限目の第1章として『PLCとは何か?機械設備への適合』をお話しようかと思います。

多少、小難しい話が続くため、時間を置いて繰り返し見てもらえると理解しやすいかと思います。

特にこれからシーケンス制御に触れようとしているあなたは、まだまだ見えない空気を掴む感覚で話を聞く形になるため、ゆっくりゆっくり内容を把握していくようにしましょう。

FA(ファクトリーオートメーション)、工場の自動化を行う際には必ず機械設備が導入されます。

人員削減、コスト削減、安定した製品の生産量を確保する方法としてFA、工場の自動化は有効な手段であり、今後も機械設備は必要不可欠です。

機械設備というものは、PLCと呼ばれるProgrammable Logic Controllerプログラマブルロジックコントローラによって制御されていることが多いです。
※PLC以外にもPCやマイコンで制御されているものもありますが、シーケンス制御塾ではPLCを扱います。

PLC:Programmable Logic Controller という文字列を並べられてもイメージが湧かないかと思います。
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PLCの処理イメージは上記のようになり、機械設備に必要なセンサーの情報をPLCへ取り込みます。

センサーの情報は主に”ある”か”ない”か。

この2通りのビット信号というもので取り込まれることが多いです。

”ある”場合は、1という情報を、”ない”場合は0という情報をビット信号としてPLCに書き込まれます

得られたビット信号からPLCのプログラム演算処理を行い、モータやエアーシリンダを動かすことが可能となります。

このPLCがモータやエアーシリンダを動かすことができる情報も”する”か”しない”か。

この2通りのビット信号、1か0かで処理し、動作”する”場合は電圧を出力し、動作”しない”場合は電圧を遮断しています。

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PLCの処理イメージを言語化すると上記のようになります。

PLCにはCPUユニットのみしかなく、センサー情報を取り込むためには専用の入力ユニット、電圧を出力・遮断するには専用の出力ユニットが必要となります。
※メーカーやシリーズによります。付属しているものもあります。

現代の機械設備は電圧を加えることによって動作するものが主です。

モータもインダクションモータと呼ばれるものであれば3相交流電圧を加えれば良いですし、エアーシリンダですと電磁弁と呼ばれる磁石のような構造したもので弁を制御しているものに定格の電圧(主にDC24V)を加えてあげれば良いのです。

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ここで注意が必要ですが、PLCの専用出力ユニットにはリレータイプとトランジスタタイプが存在しますがどちらも電圧の開閉しかできないことです。

つまり、PLCの専用出力ユニットを使用するからと言ってPLCの専用出力ユニットから直接三相交流電圧を生み出すことができないということです。

PLCの専用出力ユニットの電圧は決まっておりますので、リレーや電磁開閉器などを用いて異電圧のものを制御するという考えになります。

その回路を設計するのがハード設計と呼ばれます。

私が話してきましたPLCのプログラムというものはソフト設計と呼ばれるものとなります。

なんとなくわかってきたかと思いますが、現代の機械設備に対してハード設計とソフト設計業務は両方とも欠かすことができないものであり、それらを電気設計と呼びます

PLCのプログラム設計ができるからといって、機械設備を動かしているハード部分を理解していなければ、現代の機械設備を正常に動作させるのは困難を極めることがなんとなく理解して頂けたでしょうか。

機械設備はインダクションモータやステッピングモータ、サーボモータなどのモータを、エアーシリンダやロボシリンダ、エレシリンダなどのローダー機器を使い成り立っています。

これらを適切にPLCを用いて制御するためには、ハードとソフト、両方の特性を理解しながら1つのシステムとして成立させる技術力が必要となります。

シーケンス制御塾ではPLCのプログラム設計、つまりソフト設計に力を入れますので、ハード設計に興味がある方は他サイト、教材で勉強することをお勧め致します。

www.niwakamv.com

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