【2時限目】第5章 電圧降下と電線減少係数

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こんにちは!運動不足のLDニックです。

今回は2時限目、第5章電圧降下と電線減少係数についてお話しします。

電圧降下と電線減少係数の共通項として覚えてほしいのは『電線には抵抗が存在する』ということです。

電圧低下とは

皆さんは電線に抵抗があることはご存じでしょうか?

電線に抵抗がなければ力学的エネルギー保存則が成り立ちますが、基本的に理論上のお話であり、電気エネルギーも力学的エネルギー保存則を守ることができないです。

電線は銅やアルミで作られており、抵抗値は1kmあたり?Ωで記載されることが多いです。

電線には抵抗があるということは、流れる電流が増えるほど電線(電線の抵抗)で消費される電圧が増えます

電線の抵抗で電力が消費され全体的な電圧が下がることを電圧降下といいます。

電圧降下で考慮しなくてはならない点として、長距離の配線を引き回す場合に検討しなくてはなりません。

電圧降下は供給している電圧よりも低い電圧で供給されることになりますので、それを考慮して高い電圧、もしくは太い電線で配線を行う必要があります。

それに注意して設計するようにしましょう。

電線減少係数

電線に抵抗が存在すると、電圧を加えれば当然電流が発生し、電流と抵抗から発熱(P = I^2×R)となります

抵抗は温度が高くなると抵抗値が大きくなります

抵抗値が大きくなると当然、発熱(P = I^2×R)も大きくなりますので、それを考慮した発熱量に抑える必要があり、それを電線減少係数と呼びます

FA(ファクトリーオートメーション)では制御盤内のカッチングダクトが良い例でしょう。

その中にたくさんの電線が入っておりますので、電線減少係数を考慮した電流値を考えなくてはいけません。

私の大雑把な計算ですと、電線2.0sq(mm^2)ですとだいたい許容電流20A程度です。

電線減少係数をおおよそ0.8とすると、電線2.0sq(mm^2)の許容電流は20A×0.8=16.8A程度ですので、電線2.0sq(mm^2)は15Aの回路までしか使わないようにしております

まとめ

電圧降下や電線減少係数を知っているだけで少しだけできる方という認識を相手にしてもらえます。

知っていて当然の知識ですが、意外と知らない方が多いので、しっかり学ぶようにしましょう。

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